目次
円高になる要因
円高とは、1ドルあたりの円の価値が高くなる状態を指します。円高になる原因は以下のようなものがあります。
1.経済不安：経済的な不安があると、投資家はリスクを抑えるためにより安全な資産である円を買い求める傾向があります。例えば、GDPの減少、政治的な不安定、天災・疫病の発生などが不安材料になることがあります。
2. 株価の下落：株式市場が下落し、投資家たちがリスク回避のために株式から円に資金を移動させる場合にも、円高圧力が高まります。
3.国際金融市場での動き：為替相場は、世界中の多くの市場参加者が取引を行っています。世界の為替市場に影響を与えるような大きなトピックスがあると、それが円高に影響を与えることがあります。例えば、米国の金利政策変更によるドル高、中国の人民元安などがそれにあたります。
4.利益の再投資：海外企業の日本における利益が増え、その一部が日本に再投資されると、円が需要されることになり、円高になる場合があります。
円安になる要因
円安とは、1ドルあたりの円の価値が低くなる状態を指します。円安になる原因には以下のようなものがあります。
1.金融政策: ゼロ金利政策や量的金融緩和政策など、中央銀行が行う金融政策が円安に影響します。例えば、日銀が金融緩和を実施すると、円の供給量が増え、その結果、円安になることがあります。
2.経済成長: 自国の経済成長が著しく、外国からの需要が高まると、外貨が需要されるため、需要に追い付けない状況が生まれることがあります。
3.相対的な金利水準の差: 外国の金利がより高水準である国に対して、資本が流入すると、外貨が需要され、相対的に円安になります。
4.貿易収支の不均衡: 自国の輸出が好調で、輸入が不調である場合、自国の通貨が相対的に切られる傾向があります。このため、貿易収支の不均衡が長期化すると、円安になる恐れがあります。
為替市場は常に変動するため、これらの要因が複合的に重なることで、円高・円安を決定するとされています。
